寮長のまなざし⑫家族とすてきな連休を
公開:2025/5/1更新:2025/5/1
明日は学校の特別休業日で、寮も明日正午から閉寮となる。新入寮生にとっては、いよいよ初の帰省となる。新しい環境で過ごすストレスは相当のものだったと思う。スタートの一か月、それぞれにがんばってくれたことと思う。バスで帰省する寮生もいれば、家族総出で帰省の迎えに来て下さったご家庭もある。
新入寮生の幼い妹もお兄ちゃんの帰省のお迎えに同行し、久しぶりに会った大好きなお兄ちゃんと照れ臭そうに対面していたのも微笑ましかった。新入寮生だけでなく、多くの保護者が寮まで迎えに来てくれ、嬉しそうに帰省する寮生を送り出しながら、徐々に寮内が静かになっていくのを感じていた。
にぎやかな寮内が静かになっていくのは寂しさもあるが、やっと一息つけるという安堵感もある。4月から寮長となり、右も左もわからない中、寮内を駆けずり回って過ごしてきた。朝はできる限り、受付の前に立って、寮生を学校へ送り出し、可能な限り寮生と夕食を共にする日々と過ごしてきた。寮に住み込んでいるため、自分も知らず知らずのうちに、緊張感の中で生活しており、4月の間は一滴もお酒を飲まない日々となった。
もともと、晩酌をする方ではなく、お酒を飲んでしまうとそのあと、本を読めなくなってしまうので、本を読みたくてお酒は飲まない方だった。寮に住むようになってからは、寮生に急病が出たときに運転ができる状態の方がいいと思っていたのと、お酒を飲んで前頭葉をマヒさせてしまうと、万が一寮生を指導する場面になったときに、指導にブレーキが利かない可能性があって危険だと思い、控えてきた。
この一か月は、お酒を飲まなかっただけでなく、予想外の仕事も多く、本を一冊も読まない月となってしまった。
幸い緊急出動はなかったが、閉寮期間には大学院時代の友人が富山に遊びに来てくれることもあり、友人とゆったりと楽しいお酒を一か月分たしなみたいと思う。
まだ、明日の午前中に帰省する寮生もいるが、短い帰省期間を寮生のみなさんも家族とすてきな時間を過ごしてほしい。