寮長のまなざし95振り返って

公開:2025/8/7更新:2025/8/7

 寮生も帰省し、小6合宿も無事終わったので、寮内の寮室整備を行っていた。本日の朝、まず驚いたのは寮室クリーニングを業者にお願いしている寮生の部屋で、90度のポットがつけっぱなしだったそうで、滅多なことは起こらないと思うが、帰省の際くらいは電源を落としてくれないと危険極まりない。電気ポットはずっと保温が続くが、T-FALなら、沸騰したあとは冷めていくので、こんなことが続くなら、電気ポットの持ち込みの制限も考えなければならなくなる。

 使用していない寮室のカーペットの汚れを取るのが大変という話をすると、学園長がカーペットクリーナーを持って来てくださった。「家に余ったのがあった」と話されていたが、新品のカーペットクリーナーが家にあるなんて与太話は信じるわけにはいかず、きっと寮のために買ってくださったのだろうと思う。おかげで、業者に頼まなくても自前で一部のカーペットが掃除できてしまうので、「ジュースをこぼした」と寮生が言ってきても、すぐに対応できることになってしまった。

 4月から寮長となって5か月目に入るが寮に寝泊まりしながら、結構フルパワーで寮業務を行ってきた。ある先生からは「人の3倍働いている」と言われたり、他の先生から、「こんなに働く人を今まで見たことない」と言われるほどで、自分としては早く寮業務に馴染もうとしたためだが、本校の教員が北海道の北嶺を見学させていただいた際に、「こんな田舎の学校だから生徒の要望に応えて居心地のいい状態にしないと来てもらえない」と話されていたのを伺って、本校も田舎の学校で間違いないので、寮の質を上げていくことが必要と考えている。

 なので、4月に赴任してから、昨年までとの違いとして、全寮生と一対一で面談をしたほか、関連法人の専門学校から廃棄予定の机やいすやスチール棚や本棚など大量にもらってきて、設備を充実させたほか、1階の談話スペースを無機質なものから柔らかい雰囲気に変えたほか、受付横にニュースを見るためのモニターを設置し、テレビのニュースも見られるようにした。毎朝、寮生を受付前で送り出していたため、2週間に1回の全体集会を廃止し、案内や情報共有はクラスルームで行うようにした。この寮長ブログを立ち上げ、寮内の様子の雰囲気をできる限り公開するようにしたし、特に好評だったのは生徒の希望を元に、夕食にお替わりタイムを設けて食品ロスを減らすと同時にお替りしたい寮生の希望に応える形ともなった。20年分溜まった倉庫の備品や書類を廃棄し、寮内のスリム化にも努めた。他にもピアノをレストランに移動したり、卓球台を4階に移動したり、自習室のあり方を変更したり、より過ごしやすい寮を目指して、寮生が希望があり、対応できることはできる限り行ったが、寮生の自律のために規範意識を高めることが2学期以降の大きな課題となると思う。
 2学期からの変更点などは後日、寮生保護者の方にはBLENDで、寮生には全体集会をして直接話せたらと思う。