寮長のまなざし88ヒグマとツキノワグマ
公開:2025/7/22更新:2025/7/22
イギリス語学研修から帰国した後、自宅に戻っていた生徒が寮に帰ってきた。明日から7月いっぱいまでは一学期が続く。期末考査後に寮生対象にニュース解説講座を週一で20分程度行おうと考えていたが、高校一年生が全員不在なので、戻ってきたからと考えていたが、戻って来たら、すぐ夏休みなってしまうので、開始は夏休み明けになるかなと考えている。
昨夜の参議院選挙で保守王国の富山で現職が敗北したのは驚きのニュースだったし、深夜まで結果がわからない接戦となったが、出口調査でも1%未満の得票差だったので、統計の取り方の精度は高いものだと感心した。深夜までもつれる接戦だったので、これが衆議院選挙の小選挙区比例代表並立制であれば、約20万票の8000票差なので、惜敗率で復活当選の水準と思えるので、伸るか反るかの参議院選挙は過酷な戦いと言えるのだろう。
ニュースといえば、北海道を中心にクマ出没が最近の気になるニュースである。北海道の福島町というところで、新聞配達の男性がヒグマに襲われ、亡くなり、人を襲ったヒグマは駆除されたとの報道があった。クマの恐ろしさを知る出来事ではあるが、北海道に主に生息しているヒグマと本州に生息しているツキノワグマではどう猛さが全然違うと聞いたことがある。
クマの恐ろしさがよくわかる本として、吉村昭さんの「熊嵐」を読めば、背中が寒くなる。この作品は東北地方から開拓のため北海道に移住した先が、ヒグマの生息地のに日高山脈のふもとで多くの村人がヒグマに襲われた実話を元に描かれた作品である。他のヒグマの恐ろしさがわかる話として、北海道の山を登山していたグループがヒグマに遭遇し、執拗に追いかけられた話も山登りする人の中では有名な事実である。
本州に生息するツキノワグマは元来、臆病な動物でクマ鈴を鳴らしながら移動すると近寄って来ないとされていた。クマの活動も冬眠前の明け方と夕方の出没が普通であったが、最近は冬眠前に関係なく、時間に関係なく平地で目撃されることが多くなった。ツキノワグマは出会い頭の遭遇と子連の親子熊が危険とされてきたが、私の知り合いは2年ほど前からツキノワグマの中でも新型クマが出てきたと話している。これまでのクマとは性質が変わってきているのではないかと推測しているが、クマに平地を徘徊されてはたまらない。
平地を徘徊するクマを駆除できないのであれば、捕獲して発信機を付けて、クマ接近注意報を出してくれれば、危険な遭遇をしなくて済むのだが。