寮長のまなざし75日本語練習マシーン
公開:2025/7/6更新:2025/7/6
ドロマナの一行は本日は五箇山、小矢部のアウトレット、高岡のイオンモールと観光の予定だった。高校生が全員模試とあって、同行できなかったので、中3バディの寮生は留学生と一日を共にしてくれた。ある寮生は「コミュニケーションはずいぶんとれたと思うけど、留学生が日本語が上手くてびっくり」と留学生にしてみれば、生きた日本語を話すチャンスとあって、存分に日本語を堪能しているようだった。予定では18時に寮に戻ってくるはずだったが、16時30分とずいぶん早く戻ってきたので、事情を聞くと、過密スケジュールで生徒に疲れが見えたので高岡イオンに寄らずに早く寮に戻ってきて休ませようと思ったとのことだった。寮では7月30日の寮祭に向けてポップコーンを試作し,作業中だったので、ちょっと焦ってしまった。(寮祭にスイカを差し入れてほしいとの声もあったので、後日、連絡します)早く寮に戻ってきて風呂に入ることはできるが、寮生と一緒になるかもというと、全然構わないとのことで、むしろ日本の銭湯文化に近いものを体験したい留学生も多いようで、できる限り日常を体験してもらうのがいいかもしれない。
戻ってきてから、「外でサッカーしてきてもいいですか」「3階のWi-Fiのパスワードを教えてもらえますか」などとわざわざ日本語で聞いてくるあたり、自分の日本語が通じるか試すチャンスで、言葉をどんどん使う姿勢は見習うべきであろう。また、スーツケースを京都に送りたいとかで、宅配便の伝票を人数分+αを渡して、それぞれに伝票を書いてもらい、日本の宅配便を送る経験もしてもらっている。慣れない漢字の練習にもなるが、普通のパッケージツアーでは味わえない体験だろうとも思う。
五箇山はオーストラリアの教諭の知り合いに頼んで踊りを見せてもらったり、歴史を話してもらったり、海外のツアー客が他にはいない中、厳かな雰囲気で特別感も味わえたようだった。
体育館で留学生とスポーツする時間がないと高校生寮生が嘆いていたが、早く帰寮したことでその時間も充分持てたし、寮生も交流を楽しんでいるようだった。何より、レストランではいつも以上に歓声があがり、楽しそうに食事を摂っている。
それにしても文化の違いなのだろうか、受付前にオープンスペースがあるのだが、待ち時間はずっと英語でしゃべっている。沈黙の瞬間がほとんどない。早口でまくし立てているので、何か言い合いか、ケンカでもしているのかと眺めていたら、ニコッと笑って、会話も終わるのでケンカでないことがわかる。
まだまだ、私の脳は英語脳になっておらず、留学生にはただの日本語練習マシーンである。私が英語で話す夢を見るのは今世では難しいか。