寮長のまなざし㊷見間違えでもいい

　ブログをよく読んでくれている教員から、最近のブログ長くないですか？と言われたので、本日は短くまとめるつもりだけど、難しいかな。

　昨日は男子寮生の一人が朝登校できずに、遅刻して登校する予定が、ズルズルと昼を過ぎても眠っているので、部屋まで行って登校を促した。まだ、中学生なのに、飲みかけのコーラのペットボトルやジュースの缶が散乱しており、懐かしい風景に出会うことができた。本人が着替えている間に、ペットボトルや缶を集めるが、どれも決まって３分の１ずつ飲み残しがあり、犬のマーキングじゃあるまいし、封を切ったら残さず飲みなと言ってしまった。彼が、夕食を楽しそうに食べているところに乱入して、「ごはん食べ終わったら、俺と一緒に部屋のペットボトルと缶を片付けるぞ。あの状態になるなら、一人でできないだろう」と声をかけると、「大丈夫です、大丈夫です。一人で、で、できます」と慌てた狼狽ぶりがおかしかったのか、周りの寮生の笑いを誘っていた。彼のユニークな人柄が笑いを誘うが、きっと彼は一人で片付けはできないだろう。

　今日は学校で会議の日だったので、昼休みに受付の前で生徒の行き来を眺めていた。空から爆弾が降ってくる心配もないし、お米が高くて買えない心配もなく、平和だな～と思っていると中１女子軍団が遠くから駆け足で近づいてきた。なんでも、この後、耳鼻科・歯科検診なのに、耳鼻科検診の案内しか書いてなかったから、歯を磨けていない。寮の部屋に戻って歯磨きしたいとのことだった。普通なら昼休みに寮室へ戻ることは「ダメ～」というのだが、耳鼻科検診とだけ案内を書いたのは他ならぬ私だったので、大人しく通用門を開けてしまった。

　会議の時間が近づき、校舎内に入ると、廊下に並んでいる生徒がおり、会議室に着くまでに女子寮生が手を振ってきた。しかも、３人も。なんてモテるんだ（ちがうか）。どうも、女子寮生も私に慣れてきたようで、私に対する眼差しがやさしくなっているようにも感じる。

　やさしい眼差しを送られているかは、コンマ数ミリの瞳孔の違いをヒトの目は認知してわかるらしい。ミラー効果が発動すれば、やさしい眼差しには優しさで微笑み返しを無意識にすることになる。
　もっとも、本日は真っ黒な服を着ていたので、以前、同じ服装で校舎内で草刈りしていたら、遠目でクマと見間違えられた前科があるから、３人が３人とも子熊と見間違えたかもしれないが、そんな見間違えなら悪くない。